読書

PDCA思考_行動に始まり行動を振り返る(その2)

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引き続き、「一生食えるプロのPDCA」 清水久三子 著(かんき出版)を紹介します。

この本の紹介記事を残り2回くらいに分けて、アップする予定です。

 前回のブログでは、PDCA必要性や活用の可能性について、全般的内容(総論)を書きました。

 ここからは、PDCAの具体的内容(総論)について、本に書かれていること、私自身の体験等で感じたことを関連付けながら、書いてみたいと思います。

ゴール(出口)を逆算して計画を具体的に立てる

後半は、PDCAを回していくうちに得られる気づきから変化する可能性が高い

引用:「一生食えるプロのPDCA」より

 前回のブログでも書きましたが、計画(PLAN)はゴール(出口)に到達するための方法を決める手段です。

 本の中では、「マイルストーン」という言葉を使って、ゴール到達までの節目において、達成するための具体的内容を設定する必要性が書かれています。

 ただし、現在に近い前半部分は行動を具体的に設定し、後半は大まかに設定することです。これは、「試行錯誤」にもつながるのですが、現在から時間的に離れている後半について、具体的に設定したとしても、それが正しいのかどうかは実際のところ、前半の具体的に設定した内容に対して、行動してみないと分かりません。実際に行動してみた結果、良かった点や悪かった点を振り返り、後半の計画を修正していく必要があります。この修正のプロセスにおいて、「試行錯誤」をすることになります。

 従って、「試行錯誤」は行動するために必要なプロセスであり、これなくしてはゴールするのに、遠回りしてしまう可能性さえあります。私も、後半の計画を前半と同じように計画して、前半で計画通りに進まず、後半の見直しに時間をかけてしまい、何度も計画倒れになっていました。このようなムダをしないためにも、前半の具体的計画に対しての行動、そして振り返りを行い、その中で得た気づきを後半の計画へ反映させることが、目標達成に向けての道筋となります。

1週間を振り返りの最小単位として区切る

毎日、毎週というサイクルに組み込めるレベルに数値目標を落とし込むことでサイクルが回り始めます。

引用:「一生食えるプロのPDCA」より

 PLANを立てて、振り返るための最小単位は「1週間」が適当です。これは、1週間であれば記録と記憶の両方が残りやすく、生活サイクルにおいても、一般的に土曜日と日曜日は休日の方も多いと考えられます。時間的にも平日よりまとまった時間が確保しやすい状況の中で、行動の振り返りを行い、翌週のPLANを立てる。これが1ヶ月後の振り返りとなると、記憶がほとんど残らず記録のみとなり、その間の修正にも多くの時間を要するため、ゴールの到達が遠くなる結果となりやすいです。実際、私も1週間単位の「TO DO LIST」を使って、予定と実績を書き込みながら、週末に振り返りを行い翌週の行動内容をリストアップするようにしています。

PLANに時間をかけすぎない

失敗しない計画を立てようと時間をかけている間に状況が変わってしまい、遅きに失することになりかねません。

引用:「一生食えるプロのPDCA」より

 この言葉をみた時、私がPLANを作るときにしていた悪い例そのものでした。PLAN作成に時間をかけて、あれもこれもと欲張って、盛り込みすぎて結局、ほとんど進まず出来ない自分にイライラした時期がありました。

 私が今、PLAN作成で注意している点は、平日は1項目、休日は最大2項目に抑えることです。これを意識することで、1つの項目に時間を集中させることが出来るようになりました。設定した項目が正しいかどうかは、実際にやってみないと分からないので、試行錯誤して必要であれば修正する。このフットワークの軽さがPLANに時間をかけすぎないための考え方の1つではないでしょうか。

行動しない内容を決める

・PDCAサイクルを回す時間を捻出するために、まずはやらないことを決めましょう。

・新しいことをやる場合には、時間が足らなくなるので「劣後順位」を決める必要があります。

引用:「一生食えるプロのPDCA」より

 前の項目とも関係するのですが、PLANにおいて多くのことを盛り込みすぎると、結果、行動するための時間が限定されてしまいます。項目を1~2項目に絞ることは、裏を返せば「捨て項目」を選択していることになります。この捨てることが、私はなかなか出来ませんでした。著者は「劣後順位」と言う言葉を用いていますが、初めの頃は自分にとって何を捨てるべきか、見当を付けるのは難しい、と感じます。ここでも試行錯誤をすることで、本人しか分からない「捨て項目」を見つけ出すことが不可欠となってきます。計画に時間をかけすぎるよりも、試行錯誤のために時間を使う方が、ゴール(出口)到達への距離が短縮出来る可能性が高くなります。